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歴史・種類・製法

 

歴 史

歴 史
 
1.3000年もの歴史
 

カーペットの歴史は3千年もの昔にまでさかのぼることが出来ます。日本がまだ縄文時代の頃、ペルシャじゅうたんの生産地として知られる、現在のイランあたりに「パイルのあるカーペット」が発祥しました。

そして、このペルシャの手作りのカーペット(だんつう)技法がシルクロートを経てインドや中国に伝わり、十字軍の度重なる遠征などを経てヨーロッパ諸国にも伝わったのです。手作りだったカーペットを機械で作るようになったのは、18世紀のヨーロッパであり、産業革命の進展と共にウィル問屋アキスミンスターなどの近代的な機械織りカーペットが生み出されました。

現在もっとも普及している量産型のタフテッドカーペットはアメリカで開発され、合成繊維の登場などとあいまって1950年代以降に飛躍的な発展をみたのです。 

 
 

 
 
2.欧米のカーペット工業史
 

(1)織じゅうたんの発展

緞通のように糸を結びつけずに、パイル織物をつくる方法としてはビロードがあります。この技術も緞通と同じく西アジアで発達しましたが、12世紀にエジプトのビロード織匠がイタリアのルッカの町に伝えて、欧州の地にもビロード工業の種がまかれ、その後様々な地域に渡り発展を遂げました。

 

<織りじゅうたん発展の軌跡>
   
1702年 英国ウイルトシャー州ウイルトンの町の城主、ペンブローク侯「ループパイル(のちにブラッセル織とよばれる)」を開発
1801年 フランス人ジャン・ジャカール、紋紙を使って柄物を作る「紋織機(ジャカード機)」を発明
1820年 ウイルトン織機(三越のカットパイル織機)が発明される
1833年 英国エジンバラのリチャード・ワイトック パイル糸に捺染した「タペストリーカーペット」を発明
1839年グラスゴーのジェームス・テンプルトン「セ二ールカーペット」を発明
機械化によるカーペットの大量生産がアメリカから始まる
1791年ウィリアム・ピーター・スプラーグが「イングレーンカーペット(三笠織と同じ)」を広める
   

20世紀に入ると織じゅうたんの生産量はますます増え、種類も多く、織りじゅうたんの普及とともにカーペットを部屋一杯に敷き詰めるウォール・ツー・ウォール・カーペットが流行するようになりました。  

 

1950年代に入ると、2重カーペット織機が開発され、同時に2枚のカットパイルカーペットを作ることが出来るフェース・ツー・フェース・カーペットが出現しました。

 

(2)タフテッドカーペットの発展

タフテットカーペットは、第二次世界大戦後の技術革命により生み出されました。

とくにタフテットカーペットとニードルパンチは合成繊維の登場・新しい製法(従来の「織る」方式とは、基本的に異なる「刺す」方式)・接着性に優れたラテックスにより発展しました。  

   
1895年 アメリカジョージア州ダルトンのキャサリン・エバンスが薄い平織綿布の裏から太い甘撚りの綿糸をフックで刺してパイルを形成するという方法でペットカバーをつくったのが、タフテッドの起源である
1932年 1本針のタフティング機械が発明され、部屋着のローブ地やナイトガウン地などのパイル生地も作られるようになり、1939年には、綿花約5万表を消費するまでに発展した
1945年 40インチ巾のタフティング機をコーブル氏が完成
   

1951年には4m巾機、1953年には5m巾機が発明されました。

 

タフティング機は広幅化すると共に、ファインゲージ化、高速化、省力化、柄出し機構の多様化などの綿で目覚しいばかりの改良・開発がすすみ、現在では、世界の約70カ国で6,000台近くもの広幅タフティング機が稼動するにいたっています。

タフテッドカーペットの歴史はまだ半世紀にも満たないが、カーペット消費の大衆化を実現したという功績はきわめて大きなものがあります。

 

(3)ニードルパンチカーペット

不織布の一種であるニードルパンチは1900年にアメリカのジェームス・ハンター社が開発しました。

1955年デュポン社が合繊のフェルトを開発しました。

初期のには、ニードルパンチはフラットな表面形状のものしか作れませんでしたが、近年はヘアータイプ、ベロアタイプ、柄物タイプなども作れるようになり、用途も広がっています。 

 


 
3.我が国のカーペット工業
 

わが国の敷物の歴史は古く、縄文時代の土器の文様からすでに、織る、編む、組むといった技法があったことが、分かり、植物を素材とした「こも」「むしろ」のような敷物が作られていたと考えられています。仏教の伝来とともに畳が奈良時代後期に登場します。パイルのある敷物が我が国で作られるようになったのは、江戸時代に入ってからであり、我が国における緞通の製法は元禄年間に九州の鍋島藩にもたらされたのが最初で、その後、赤穂、堺、山形の各地に広がりました。緞通の名は中国語のタンツに由来しているといわれています。

 

(1)鍋島鍛通

元禄年間(1688-1704)に佐賀県の古賀清右衛門が小作人を長崎(一説には中国)に送って鍛通の製織方法を習得させ、この製品を「扇町紋氈」と名づけて製織を始めたと伝えられています。これが我が国におけるパイル敷物生産のはじまりであるといわれています。当時は羊毛の入手が困難だったため、原糸には綿糸が用いられました。

一般への売買が始められたのは明治維新後で大島貞七等数名がこれを鍋島鍛通として製造・販売を始めました。紋様は蟹牡丹が有名ですが、丸牡丹、牡丹、亀甲、雲龍、福寿、利剣、トルコ柄などがあります。

 

(2)赤穂鍛通

赤穂の主要産物である塩を積んだ船の従来によって、江戸末期に鍋島鍛通の技法が赤穂にもたらされたと伝えられています。製法は、鍋島鍛通と酷似していますが、鍋島が少し傾斜した竪(たて)機を使っているに対して、赤穂は水平木を用いている点が異なっています。

 
 (3)堺鍛通

天保2年(1831年)、堺・車之町の糸商、藤本庄左衛門が絹屋町の絹屋物屋、和泉利兵衛に鍋島鍛通および中国鍛通を模した鍛通をつくらせ、これを堺鍛通と称して販売しました。

初期の堺鍛通には、手織り込み法と摺り込み法とがありましたが、明治19年(1886年)頃になると摺り込み法はなくなりました。敷物がやや産業的な形態を帯びてきたのは堺鍛通が最初だろうといわれています。

しかし、販売先を米国としていたため、明治30年(1897年)の米国の関税引き上げにより、輸出が激減し、衰退の一途をたどりました。

 

(4)山形鍛通

昭和7.8年の冷害と不況で苦境に陥った東北地方の産業振興のために、山形県と東北振興株式会社は、佐野直吉、渡辺順之助、曾田栄一らで、日本絨氈製作所をつくり、昭和10年(1935年)5月から3年間、天津から候雨青をはじめ6人のだんつう織匠を招いて中国式だんつうの生産を開始しました。その後渡辺氏はオリエンタル・カーペットを設立し、わが国で最初にケミカルウォッシュ(マーセライズ加工)を始めたのも同社です。昭和14年(1939年)に贅沢品の禁止令が公布されたことによって鍛通の製造は禁止されましたが、戦後再び復興しました。

 

(5)平織、フックドラッグ、チューブマット

平織敷物は大正中期の堺鍛通不況時にたまたま米国から見本が入ってきたのがきっかけで、ラアグラッグ(楽々織またはヒット&ミスともいう)と呼ばれる平織敷物が生産が始まりました。

フックドラッグは大正10年(1920年)頃、神戸の赤尾善次郎が米国よりパンチングマシンを持ち帰り、高知県の下川某に作らせたのが最初と言われています。

チューブマットは大正11年(1922年)、兵庫県川辺郡伊丹町の寺西福吉が考案しました。昭和32年(1957年)頃から輸出市場では、フックドラッグの不振とは対照的に、チューブマットの持つ独特の風格、重量感および手ごろな価格に人気が集まりました。米国市場を中心に近年まで輸出は飛躍的に増加しました。

 

(6)織じゅうたん

明治以後洋風建築の増加にともない、西欧風の機械織りパイル敷物の需要が出てきました。この敷物がウィルトン、タペストリー、アキスミンスター等のカーペットであり、明治より大正にかけて輸入されたこれらの外国製のカーペットは、「じゅうたん」という名で呼ばれました。中国語の「ティータン」がその名の由来と言われています。

わが国では明治22年(1889年)、欧米のインテリア敷物を収集していた高島屋4代の飯田新七がウェルトン織、ブラッセル織などのカーペットの試織を大阪・住吉の村田に命じました。その後村田は明治36年(1903年)に5色のウィルトン織を手織りで織り始め、大阪府下の手織業者で機械生産をはじめるものが相次ぎました。この頃、日本毛織、東京毛織(現在の鐘紡)も織じゅうたんを生産しました。また、住江敷物は農商務省よりの払い下げ機械によってセニールアキスミンスターカーペットを作り、昭和2年(1927年)にはイギリスからスプールアキスミンスター織物を、翌年にはドイツから3m巾のシングルウィルトン織物をそれぞれ輸入して生産をはじめました。 

 

種類・製法

種類・製法
 
カーペットは、素材、製造方法、テクスチャー、用途によって分類することができます。
 
1.素材による分類
   
カーペット繊維 天然繊維 ウール
綿
化学繊維セルローズ系レーヨン
合成繊維 ナイロン
アクリル
ポリプロピレン
ポリエステル
 
 

 
2.製造方法による分類
  一般に、カーペットの分類は、主として、この製造方法による分類に従っています。
 
 

 
3.テクスチャーによる分類

カーペットの製造方法において、製造方法や素材が同一であっても、パイル糸の形状、長さ、風合、組織、密度などを変化させれば、様々な外観形状のカーペットをテクスチャー(texture)と呼んでいます。このテクスチャーによる分類も良く用いられます。

 
 
 
 

 
4.用途による分類

カーペットは、大きく分けると住居用、商業用、輸送用、スポーツ用の4つの用途別に分類することができます。 

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