当組合は先日、カーペットとダニアレルギーを関連づける記事を掲載した産経新聞社に抗議文を送付いたしました。
記事は外部の研究所が執筆し、6月3日付の産経新聞に掲載されました。
当該記事「比べる×調べる~室内のダニ」は、室内のじゅうたんの有無によるダニ(コナヒョウヒダニ)の生息密度を調査(住宅38軒の寝室)した結果をベースに構成しています。
記事によると、掃除機をかけてダストを集め、その中に含まれるコナヒョウヒダニを数えたところ、じゅうたん有り(6軒)の平均値は無し(32軒)の4倍以上になったといいます。
その上で、「じゅうたん有りにダニが多いのは、掃除のしやすさに関係がある」とし、フローリングはゴミがたまりにくく、逆にじゅうたんは取り除きにくいと指摘。
ダニを減らすには「まめに掃除」をすることとしていますが、「フローリング床はダニの増殖を抑えることができる。ダニアレルギーに悩む人は一度、床の状態を見直してみてはいかが」と読者に呼びかけています。
この記事に対し当組合は抗議文の中で、当該記事が「じゅうたん(カーペット)とダニアレルギーを関連づけ、カーペットを現在使用している消費者などに対して大きな不安や誤解を与える表現が見られる」として強い抗議の意思を表明。
その上で、カーペットがダニなどのアレルギーと関連性が非常に薄いことを証明する調査研究資料はいくらでもあることを示し、カーペットこそ、その特性からアレルギー、ハウスダスト対策に適している床材であると主張しました。
抗議文送付後の、6月23日、当組合と産経新聞、記事を執筆したエフシージー総合研究所(フジテレビ商品研究所)は組合事務所で面談しました。
双方の見解を述べあった結果、産経新聞社側は記事について「カーペットがダニアレルギーに直結するようにも読み取れる表現になっていた」とし、その上で「執筆者は知見のある研究者であり、そのような意図は全くなかった。記事にする上でのまとめ方に一層の留意が必要だった」と釈明しました。
さらに、今後の紙面づくりにおいてカーペットに関する研究を紹介していく考えも示しました。
組合としましては、産経新聞社側のこうした見解を受け入れ、今後も継続的に意見交換し、取材などにも協力してカーペットの魅力を幅広く発信していくことといたしました。
2016年7月20日